●創刊号(1996/11/25)――【11面】◆医薬品・副作用情報
厚生省「緊急安全性情報」一覧


──●表@:「緊急安全性情報」(厚生省ガイドラインによる1989.10月〜1996.3月)──
No. 配布年月 タ  イ  ト  ル
89-1 1989年10月 チエナムR点滴用投与中の痙攣、意識障害について
89-2 1989年11月 メナテトレノン注(ビタミンK2注射剤)投与とショックについて
89-3 1990年1月 カルモフール投与中の白質脳症について
89-4 1990年1月 ウロキナーゼ6万単位製剤の投与と出血性脳梗塞について
90-1 1990年6月 デフィブラーゼ注射液(バトロキソビン製剤)投与と重篤な出血について
90-2 1990年9月 塩酸プロパフェノン投与中の心室頻拍、心室細動の発現について
90-3 1991年3月 アーキンRZ錠60投与中の無顆粒球症の発現について
91-1 1991年10月 高カロリー輸液投与中の重篤なアシドーシスの発現について
93-1 1993年8月 ザルソカイン投与によるショックについて
93-2 1993年10月 ユースピルR錠(ソリブジン)とフルオロウラシル系薬剤との併用による重篤な血液障害について
95-1 1995年9月 イソビストR280(イオトロラン)による重篤な遅発性副作用(アナフィラキシー様症状など)の発現について
95-2 1996年3月 ★小柴胡湯の投与による重篤な副作用「間質性肺炎」について


●「小柴胡湯」副作用に要注意!
(1)間質性肺炎が起きることがある
(2)インターフェロンと併用しない
(3)発熱、乾いた咳、呼吸困難などが起きたら、服薬を一時中止し、医師に連絡するよう患者に伝える



line.gif  漢方薬の「副作用」と「相互作用」について、どのように注意を払えばよいものだろうか? 薬剤師法の改正で、とくにこの問題は、漢方薬に限らず医療全体の最重要課題。今号では、漢方薬による副作用の代表例である「小柴胡湯」について、報告する。
(中村 斉)



 小柴胡湯の副作用により間質性肺炎が起こることがある。
 この副作用情報については、1991年4月に、添付文書の使用上の注意の「副作用」の項に初めて記載された。そして翌年12月には「一般的注意」の項にも副作用の記載が加わり、さらに1994年1月にはインターフェロンとの併用が「禁忌」となった。

 これらの情報は厚生省からの「医薬品副作用情報」のNo.107(1991年)、No.118(1993年)、No.125(1994年)で発信され続けたのだが、副作用の発生を止めることができなかった。

 ついに、小柴胡湯の副作用による死者が複数発生したため、今年3月、重篤で緊急時にのみ情報提供される「緊急安全性情報」(右表@参照)が発信された。使用上の注意に「警告」欄を新設したうえで、下記の文面が追加されたのだ。

 ――【警告】 慢性肝炎における肝機能障害の改善の目的で投与された患者で間質性肺炎が起こり、重篤な転帰に至ることがある。――

 では、小柴胡湯の副作用に対して、具体的にどう対応すればよいのだろうか? 日本薬剤師会雑誌によると、「小柴胡湯の投与中は、(中略)、発熱、乾性咳嗽、呼吸困難等があらわれた場合には一時服用を中止し、直ちに(医師に)連絡するよう患者に対して注意を与えることが必要である」としている(平成8年7月1日号)。

 副作用の拡大防止と未然予防は、すべての医療関係者の「認識」から始まる。次号から、さらに詳しい「副作用情報」について掲載していく。


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