●第2号(1996/12/25)――【11面】●「薬害防止」のために1分1秒を争う
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1996年4月、輸血血液により起きる致死性疾患「移植片対宿主病(GVHD)」について、厚生省から「緊急安全性情報」が発せられていたが、不幸なことに、この情報発信後にも7人の死者が発生。ついに、12月20日、2度目の「緊急安全性情報」が発信された。 日赤血液事業部によると1993年以降、1996年4月までの間、GVHDによる死者は29人にのぼっていたという。 つまり順を追って言い直すと、――1993年から1996年4月までの約3年間に、輸血後のGVHDにより29人が死亡。厚生省は、それを教訓とし、被害が拡大しないように1996年4月、「緊急安全性情報」を発して警告。だが、その後も新たに7人の死者が発生し、現在までに少なくとも計36人が、GVHDにより死亡している――ということ。 大切なことは、これから先、「情報無知による死者」が発生するかどうか?ということだろう。 今また、どこかの医療機関で、この現状を把握していなかったことが原因で死者が発生したなら、それは「人災」といえる。医療関係者が情報を知り、それを患者に伝えたうえで、双方が納得したなかでの治療行為で死亡してしまうのとは、訳が違う。 まさに、今、事は急を要している。この1分1秒の間に、いち早く情報入手しているかどうかで、生死が分かれてしまうのだ。 あって欲しくないことだが、…もしも、ただ「知らなかった」というだけで、自分の最愛の人を失うことになったとしたら、それはもう悔やんでも悔やみきれないに違いない。 患者の立場にたつという前に、まず自分の立場に置き換えたなら、いかにこの「緊急安全性情報」が大切であるかが、よくわかる。 素早い「緊急安全性情報」の入手方法は、現在、(1)記者発表、(2)厚生省FAX通信=緊急医薬品情報(注1)、(3)該当製薬企業からの発信、を待つしかないようだ。 一方、2カ月に1度発信される厚生省「副作用情報」については、パソコン通信やFAX(注2)、インターネット(注3)により、ほとんどタイムラグのない状態でキャッチできる。 人の命に関わる重大な「緊急安全性情報」が、発表と同時にすべての医療関係者に伝達され、もれなく認識されるような「仕組み」づくりについて、考えていきたい。(次号につづく) |
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(▼1面からのつづき) 患者の生死に関わるほどの副作用情報=厚生省「緊急安全性情報」と、それに次ぐ重要度をもつ厚生省「副作用情報」については、医療関係者のすべての人が知っておくべき情報だ。今回、その情報入手ルートを徹底的に調査してみた。 (中村 斉) |