●第4号(1997/2/25)――【1面】(1)
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厚生省はインターネットで「緊急安全性情報」「副作用情報」を発信開始。キーワードは…『情報公開』。
去る2月13日厚生省発表の最も緊急を要する副作用情報「緊急安全性情報」が、数日後、インターネットの同省ホームページに、全文掲載された。 一般へ向けての情報公開は、初めてのことだ。 財団法人医療情報システム開発センターは、今春、大衆薬約3000品目の情報データベースをインターネットで広く一般に公開する。 薬の有効成分や効能効果・副作用はもちろんのこと、消費者が画面上で自分の体質にあった適切な薬を探せるような機能も盛り込むという。 マルチメディアが飛躍的に進むなかで、医療情報は、さまざまなかたちに『まとめ』られ、また『情報公開』されようとしている。 その現状を、今回報告する。 (中村 斉) 製薬会社も続々情報提供 この『情報公開』の波は、厚生省や財団法人だけではない。民間の製薬各社も、続々と情報提供を開始または予定している。 萬有製薬はすでにインターネット上で「医療関係者のページ」を開設。持田製薬も「医療関係者向けの医薬品情報提供」を去る2月4日、開始した。 これらの情報提供の内容は、医薬品の添付文書や注意事項などが見易く整理され、患者に対するインフォームドコンセントを助けるツールとして使えるように工夫されているのが特徴だ。 現在、この情報を利用できるのは事前に登録を済ませた「医療関係者のみ」だが、「将来的には一般の人に公開するつもり」(持田製薬・学術部)、「規制緩和が進めば広く一般へ公開ができる」(萬有製薬・学術情報センター)と、両社ともに一般公開の方向を打ち出している。 またミドリ十字は、薬害の再発防止に向け、自社製品の情報をまとめた「副作用情報誌」を現在作成中。近々完成させ、医療機関に配布する予定だ。 医薬品卸最大手のスズケンでは、厚生省認定の医療用医薬品約1万4000全品目について「相互作用情報検索システム」を開発、今年1月6日から発売開始している。薬剤の頭文字2〜3文字を入力するだけで、同時投与する相手薬剤との相互作用の有無をチェック、最大15薬剤の同時検索でも2〜3秒で処理できるというコンピュータソフト(3万円)だ。パソコンさえあれば利用料は年間2万円程度なので、患者に安全情報を提供し、薬害が防止できるツールとして注目度は高い。 このほかインターネットで引き出せる医療情報は、日に日に充実する一途で、目を見張るものがある。 例えば、(財)国際医学情報センターの「国内医薬品別副作用文献データベース」。これは同センターが毎月発行しているSELIMIC国内医薬品副作用文献集をインターネット用にデータベース化したもので、昨年末からテスト版を無料提供。 大学医療情報ネットワーク(UMIN)で提供しているのは、厚生省の医薬品副作用情報(No.111〜139)や、金沢大学医学部附属病院の提供する「服薬指導」情報など。 国立がんセンターは、全国から集めた最先端の「がん情報」を発信。症状、診断法、治療、養生法などが各種がんごとにわかりやすくまとめられ、広く一般の人でも見ることができる。 このように、インターネットは医療情報の宝庫となりつつあるのだが、驚くのはまだ早い。 日本モトローラではすでに電子カルテを核とした診療情報システムで病院内の情報共有化を実現。スズケンはカルテ情報をデータベース化した情報バンク事業を今春本格化。オムロンは過去の検査結果や生活習慣データを入力するだけで健康に関する専門的なアドバイスが引き出せるソフトを先月から発売するなど、ここ数ヶ月で「医療情報のマルチメディア化」は、飛躍的に充実し、とどまるところを知らない。 詳細については、次号で特集する。 |