●第10号(1997/10/30)――【1面】(1)
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レセプト過剰請求は防止可能 厚生省のリーダーシップ次第 増え続ける国民医療費の抑制策の一案として、漢方薬を健康保険適用から除外するという動きがあるという。日本東洋医学会では去る10月1日、参議院議員の武見啓造氏に陳情、医療用漢方製剤の保険給付除外に反対する意向を表明した。 現在、慢性病で苦しむ数多くの人々が、漢方薬を使用している。また、漢方薬こそ高齢者医療における現状での薬漬け・多剤投与を抑制する方法として、注目を集め始めている。 国民医療費の抑制の成否は、厚生省のリーダーシップにすべてがかかっている。「弱い立場の患者」がさらに困るようなことになるならば、まさに本末転倒といわざるえない。 (中村 斉) 「不必要な医療費」を削り、 「必要な医療費を援助する」のが基本では… 記者のインタビューに日本肝臓病患者団体協議会・高畠譲二事務局長は、次のように語った。 「正確な数はわかりませんが、わたしたち肝臓病の慢性疾患患者のなかには、漢方製剤を飲み続けて病状の悪化を抑えている人が結構いるはずです。もし保険適用から除外されたなら、当然医療費がかさみ、本当に困ってしまうでしょう。何年か前にもこうした動きがありましたが、その時は反対の署名運動に協力しました。今回も、もし日本東洋医学会で署名運動が実施されるなら、協力します」 日本東洋医学会の資料によると、慢性肝炎で一番多く使われている「小柴胡湯」を飲んでいる場合、健保被保険者本人の年間支払額は31,460円。これがもし保険適用が除外された場合は、5倍の157,820円の負担額に膨れ上がる……。 去る10月11日、厚生省は、病院や診療所が健康保険組合などの保険者に提出するレセプト(診療報酬明細書)の1995年度分について、3222億円もの過剰請求があったことを明らかにした。 厚生省はこの過剰請求の内容について、「単なる記入ミス」のほか「不必要な投薬」や「架空請求」などの不正請求があったかどうかは、現状では「判別が難しい」としているが、そもそも、3222億円にものぼる過剰請求について、「その内容が不明」のままで報告が終わること自体が、とても不思議でならない…。 レセプトのデータ処理をする最大手、大和総研では、今年8月末から、レセプトをデータベース化し分析した結果を、インターネットを通じて契約健保組合に情報提供するサービスを開始した。 全国約1800健保組合のうちの2割強にあたる430健保のレセプトをデータベース化したことで、各疾病別の件数や、一件あたりの平均金額など、最新の動向が月別に算出されるため、健保組合は他との比較ができ、問題点が点検できる。また、さらに詳しいレセプト分析も可能で、医療機関からの過剰請求はチェック可能。つまり、過剰請求の防止につながる。 「不必要な医療費を削る」方法について、取材を進めていく。(9面に続く) |