●第11号(1997/10/30)――【9面】◆1面からのつづき
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日本東洋医学会では、このほど、漢方製剤の健康保険適用除外に反対するため、資料としてリーフレット(A4版カラー刷りチラシ)を作成。関係機関をはじめ、各報道機関などへ配布を開始した。以下、内容の全文を紹介する。(中村 斉)
医療用漢方製剤の健康保険給付除外 および給付率見直しを行わないよう 要望いたします。 漢方医学は21世紀の日本の医療に必要です。 漢方医学は日本民族の重要な財産です。 ●漢方薬が健康保険から給付除外されると漢方治療を必要としている患者さんに過度の経済負担を強いることになり、医療現場が混乱します。 ●漢方医学は、現代日本の医療の中で重要な役割を果たしております。大学病院や公立病院でも漢方専門外来が増えてきております。 ●医師の80%近くが漢方薬を必要とし、数千万人の患者さんに用いられ、慢性肝炎を始めとして難病にも必要な治療法です。 ●漢方薬の効果は二重盲検法などによっても実証されてきております。 ●WHOをはじめ、世界的潮流として伝統医学が見直されてきております。 ●日本東洋医学会は健康保険から漢方薬の給付除外・見直しを行わないよう要望いたします。 医療用漢方製剤の必要性について 医療用漢方製剤と一般用漢方製剤の違い ●医療用漢方製剤は、煎じ薬からエキスを製造する際に、複数の定められた指標成分を計測し、一定量含有されるよう厳密に規定されています(昭和60年5月31日付、薬審2第120号通知「医療用漢方製剤の取り扱いについて」、および厚生省薬務局審査課監修「医薬品製造指針」)。これによって医療用漢方製剤では、含有成分量が常に標準湯液と同等であることが保証されております。一般用漢方製剤では、このような規定はありません。 ●医薬品製造承認基準により、医療用漢方製剤は、漢方の煎じ薬からとれるエキスの全量を用いることが規定されていますが、一般用漢方製剤は1/2以上と規定されています。 医療用漢方製剤は医療の現場で広く使用されています。 ●全国の大学医学部では、富山医科薬科大学に講座があり、東京女子医大に診療部門を持つ研究所があります。その他付属病院に漢方外来、東洋医学外来などとして診療を行っているのは北海道大学、山形大学、埼玉医大、東京大学、慶應義塾大学、など31大学にのぼります。 ●公立病院でも東京都立病院に2カ所、東洋医学外来が設置されているほか神奈川県、兵庫県、茨城県など多数の病院に研究機関や診療部門が設置されております。 ●全国で漢方薬を使用している医師も圧倒的多数になってきております。 医療用漢方製剤の有効性は科学的に実証されつつあります。 ●厚生省の再評価(二重盲検法)により、小柴胡湯(慢性肝炎における肝機能障害の改善)、大黄甘草湯(便秘症)、小青竜湯(アレルギー性鼻炎)の効果が証明されました。他の漢方製剤の再評価も進行中です。 ●小柴胡湯は、慢性肝炎における肝癌発生を抑制することが実証されつつあります。欧米医学雑誌でも認めています。 ●釣藤散は、脳血管性痴呆の症状を改善します。(欧米医学雑誌にも掲載)。 ●国の指定する難病の治療にも効果を発揮します。 給付除外された場合の経済負担の増加額 ●慢性肝炎で一番多く用いられている小柴胡湯を例にとり、院外処方箋により薬局で支払う額をみますと以下のようになります。
▲以上、社団法人日本東洋医学会が発行するリーフレットより全文掲載 (★1面に関連記事) |