●第5号(1997/3/25)――【2面】◆ロングセラー・家伝薬など(その3)
漢方薬(生薬関連一般用医薬品)特集No.3


 前号に引き続き、一般用の漢方(生薬関連)製剤について、各社商品の特徴や由来、出荷高などを含めた情報を掲載する。
 古代中国から伝わった漢方薬は、約2000年の歴史を経て、どのように進歩してきたのだろうか。
 人類の知的遺産の偉大さを垣間見ることができるかもしれない。
(中村 斉)
line.gif 大正13年から家庭の常備かぜ薬として定着
改源

300年の歴史に培われた伝承薬
牛王丸

漢方の原典を忠実に守って製剤化
八味丸300A

明治36年創業「婦人良薬命の母」の後継品
女性保健薬『命の母A』

便秘にオリジナル生薬製剤
ラキロン

便秘・便秘にともなう諸症状に--
複方毒掃丸




●かいげん
改源

株式会社カイゲン

●大正13年の創業から今日にいたるまで、同社の文字通り「看板商品」。 独特の生薬の味と臭いのある「粉末かぜ薬」として、各家庭に定着している。年間出荷金額は、約12億円(平成7年)でもちろん同社のナンバーワン。
【薬品名】 「改源(かいげん)」
【容量と小売価格】 9包--670円、26包--1380円、60包--2650円
【成分】
3包(2100mg)中
アセトアミノフェン------900mg
dl-塩酸メチルエフェドリン------30mg
無水カフェイン --75mg
カンゾウ末------200mg
ケイヒ末--------200mg
ショウキョウ末--100mg
アマチャ末------120mg
d-ボルネオール ------9.0mg
l-メントール----5.0mg
チョウジ油 --------0.6mg
バリニン--------0.52mg
香料------------微 量
無水リン酸水素カルシウム------459.88mg
【効能・効果】 かぜの諸症状(のどの痛み、せき、たん、悪寒、発熱、頭痛、関節の痛み、筋肉の痛み)の緩和
【用法・用量】 1日3回、食後なるべく30分以内に茶湯又は湯水で服用。
15才以上----------1回 1包
11才以上15才未満--1回2/3包
7才以上11才未満--1回1/2包
3才以上7才未満--1回1/3包
1才以上3才未満--1回1/4包
【注意事項】 「使用上の注意」をよく読み正しく使用。特にアレルギー体質の人は、服用前に医師や薬剤師に相談の上、服用。
【その他】 眠気を起こす主な原因となる抗ヒスタミン剤を含まない。独特の生薬の味と香り。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●ごおうがん 牛王丸

株式会社紀伊国屋漢薬局



●初代源四郎が天和2(1682)年に創業して以来、300年の歴史を持つ伝承家伝薬。成人の動悸、息切れから、小児五疳まで幅広く使える。
【薬品名】 「牛王丸(ゴオウガン)」
【包装と小売価格】 490丸--3,600円、840丸--6,000円 1,800丸--12,000円
【成分・分量】
(60丸中:1日量)
ゴオウ--------30.01mg
ジャコウ------ 8.08mg
ユウタン------20.77mg
ニンジン------42.70mg
羚羊角末------30.01mg
ジンコウ------30.01mg
丸衣金箔
【効能又は効果】 動悸、息切れ、気付け、小児五疳、夜泣き、ひきつけ、下痢、消化不良、胃腸虚弱
【用法・用量】 15歳以上---------- 1回20丸
2歳以上4歳未満----1回7丸
7歳以上15歳未満----1回14丸
2歳未満---------- 1回5丸
4歳以上7歳未満---- 1回10丸
1日3回、食間に服用
●生薬の解説 【ゴオウ】――
 牛または水牛の胆嚢や胆管に出来る結石(人間に出来る胆石のようなもの)。非常に稀に採れるもので、千頭の牛に一つほどしか発見できないという貴重な原料。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●はちみがん300A
八味丸300A

株式会社阪本漢方製薬

●昭和62年9月に発売開始。漢方医学の2000年前の代表的古典書『金匱要略』の処方「八味丸」について、原典に基づいて、8種類の生薬を蜂蜜で固め飲みやすく丸剤とした。
【薬品名】 「八味丸(はちみがん)300A」
【包装と小売価格】 570丸(19日分)--5,500円
【組成】
30丸(1丸320mg)中
(局外)ジオウ末----1,777mg
(局外)サンシュユ末--888mg
(局外)サンヤク末----888mg
(局)タクシャ末------666mg
(局)ブクリョウ末----666mg
(局)ボタンピ末------666mg
(局)ケイヒ末--------222mg
(局外)加工ブシ末----222mg
【適応症】 疲れやすくて、四肢が冷えやすく、尿量減少又は多尿で時に口渇がある次の諸症:
下肢痛、腰痛、しびれ、老人のかすみ目、かゆみ、排尿困難、頻尿、むくみ。
【用法・用量】 大人1回10丸。1日3回、食後すぐ水にて服用。
【注意事項】 ★劇薬成分含有のため、使用上の注意をよく読み、用法・用量を厳守。
●服用不可--胃腸の弱い人、下痢しやすい人、小児。
●医師または薬剤師に相談--
(1)のぼせが強く赤ら顔で体力の充実している人。
(2)薬により、発疹・発赤、かゆみ等を起こしたことがある人。
(3)妊娠又は妊娠の可能性のある人。
(4)医師治療中の人。
●処方の解説 ●八味丸----
2000年前の漢方医学「金匱要略」に記される「腎虚」の代表処方。「腎虚」とは、腎臓、副腎、生殖器、泌尿器の働きが衰えてきた状態をいい、老化の諸症状の原因とされている。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●いのちのははA
女性保健薬『命の母A』

笹岡薬品株式会社

●明治36年創業時に、振出しタイプの「婦人良薬命の母」を発売。昭和42年5月、生薬にビタミン群を配合し錠剤化した婦人薬としてこの「命の母A」を発売。創業から現在に至るまで同社のトップブランドとして君臨し、現在売上の半分以上を占めている。
【薬品名】 女性保健薬「命の母A」
【包装と小売価格】 252錠--1,800円、420錠--2,600円、840錠--4,700円
【成分・分量】
12錠(1日量)中
ダイオウ末----------175mg
カノコソウ末--------207mg
ケイヒ末------------170mg
センキュウ末--------100mg
ソウジュツ末--------100mg
シャクヤク末--------300mg
ブクリョウ末--------175mg
トウキ末------------300mg
コウブシ末---------- 50mg
ブシュユ------------ 40mg
ハンゲ-------------- 75mg
ニンジン------------ 40mg
コウカ-------------- 50mg
ビタミンB1塩酸塩------5mg
ビタミンB2------------1mg
ビタミンB6----------0.5mg
ビタミンB12----------1μg
葉酸----------------0.5mg
パールカルク-------- 10mg
ビオチン------------ 1μg
ソーヤレシチン------ 10mg
パントテン酸カルシウム-------- 5mg
アミノエチルスルホン酸-------- 90mg
コハク酸dl-α-トコフェロール----5mg
添加物--エリスロシン、ニューコクシン、サンセットエローFCF含有
【適応症】 肩こり、頭痛、頭重、肌あれ、にきび、更年期障害、更年期神経症、冷え症、貧血、便秘、生理不順、生理痛、生理異常、のぼせ、目まい、耳鳴り、動悸、下腹腰痛、ヒステリー、帯下、血の道症、産前産後、血圧異常
【用法・用量】 1回4錠、1日3回 毎食後服用。
【注意事項】 用法・用量を厳守。
●服用不可--小児
●医師または薬剤師に相談--
(1)医師治療中の人。
(2)現在、薬により発疹・発赤、かゆみ、ぜんそく等を起こしている人、または今までに起こしたことがある人。
【姉妹品】 振出しタイプの「婦人良薬命の母」。「女性薬命の母ホワイト」。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●らきろん
ラキロン

福地製薬株式会社

●オリジナル生薬製剤の製造販売を手がける福地製薬のメーン商品。
【薬品名】 「ラキロン」
【包装と小売価格】 60錠------980円、90錠------1,350円
140錠----1,750円、240錠----2,650円
【成分・分量】
(4錠中)
アロエ末----------300mg
センナ末----------500mg
ダイオウ末--------400mg
ケイヒ末----------100mg
ガジュツ末--------100mg
【効能・効果】 便秘。便秘にともなう症状の緩和:頭痛、のぼせ、肌荒れ、吹き出物、食欲不振、腹部膨満、腸内異常発酵、痔。
【用法・用量】 2〜3日便通がないとき--
成人1〜3錠 15歳未満7歳以上0.5〜1.5錠
4日以上便通がないとき--
成人2〜4錠 15歳未満7歳以上1〜2錠
●上記量を1日1回就寝前に服用。ただし、初回は最小量を用い、便通の具合や状態を見ながら少しずつ増量または減量すること。
【その他】 弛緩性便秘に適した便秘薬。弛緩性便秘とは、食物性繊維に乏しい消化の良いものばかり採取している場合や、精神的・神経的影響や自律神経失調などによって大腸の感受性が弱まり、大腸の運動が停滞して便中の水分が必要以上に失われて硬くなり、便が出にくい状態をいいます。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●ふくほうどくそうがん
複方毒掃丸

株式会社山崎帝國堂

●毒掃丸は明治21年、神田花房町に初代山崎嘉太郎が創業して以来のオリジナルブランド。体毒・瘡毒・麻毒の特効薬として開発。現在、複方毒掃丸、新ドクソウガンG、ドクソウガンS、ドクソウガンミニの4種の商品がある。
【薬品名】 複方「毒掃丸」(フクホウドクソウガン)
【包装と小売価格】 540丸--950円 1,260丸--2,000円 2,700丸--3,200円
【成分・分量】
(90丸中:1日量)
ダイオウ末----------1.2g
エイジツ末----------0.8g
サンキライ末--------0.8g
センキュウ末--------0.5g
カンゾウ末----------0.5g
コウボク末----------0.4g
【効能・効果】 便秘。便秘にともなう諸症状の緩和:吹き出物、肌荒れ、食欲不振、食欲減退、腹部膨満、腸内異常発酵、痔、のぼせ、頭重。
【用法・用量】 15歳以上------1回15〜30丸
7歳以上15歳未満------1回10〜20丸
3歳以上7歳未満------1回5〜10丸
1日3回食前に服用。
ただし、初回は最小量を用い、便通の具合や状態を見ながら少しずつ増量または減量すること。
【商品の特長】 1丸52mgの小さい丸剤。定められた用量の中で、症状に合わせて増減できる。
【注意事項】 他の瀉下剤との併用をしないこと、3歳未満の幼児にには服用させないこと。3歳以上でも幼児に服用させる場合は十分注意すること。
【その他】 姉妹品に瀉下効果を高めた「新ドクソウガンG」、成人専用「ドクソウガンS」、携帯用の糖衣錠「ドクソウガンミニ」がある。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



▲▲連載(その2)へ  ▼▼連載(その4)へ  ホームページへ
『漢方医学新聞』について ★『薬害予防』総合リンク集