●第7号(1997/5/25)――【2面】◆ロングセラー・家伝薬など(その5)
漢方薬(生薬関連一般用医薬品)特集No.5


 前号に引き続き、一般用の漢方(生薬関連)製剤について、各社商品の特徴や由来、出荷高などを含めた情報を掲載する。
 古代中国から伝わった漢方薬は、約2000年の歴史を経て、どのように進歩してきたのだろうか。
 人類の知的遺産の偉大さを垣間見ることができるかもしれない。
(中村 斉)
line.gif 栄養補給しながら栄養補給する
エビオス錠 EBIOS

カゼの初期症状、肩こりに
葛根湯エキス顆粒S

280年間も愛用され続けてきた「婦人薬」
喜谷實母散

胃粘膜の炎症を抑え、働きを回復
ガロールマックS顆粒

効能は「糖尿病」のみ、の生薬エキス剤
糖解散

赤ちゃんから高齢者まで使える常備薬
タイツコウ軟膏




●えびおすじょう
エビオス錠

アサヒビール薬品株式会社

●乾燥ビール酵母を使った胃腸薬。ビール酵母には乳酸菌を増殖したり、消化器力を高める作用があり、また、必須アミノ酸、ビタミン類、各種ミネラル、繊維成分を含む。
【薬品名】 「エビオス錠EBIOS」
【包装と小売価格】 1800錠--2,400円、900錠--1,300円、
300錠--500円
【成分・分量】
1錠250mg中--乾燥酵母237.50mg
【効能・効果】 食欲不振(食欲減退)、もたれ(胃もたれ)、食べ過ぎ、消化不良、胃部・腹部膨満感、飲み過ぎ、吐き気(むかつき、二日酔・悪酔のむかつき、悪心)、嘔吐、胸やけ、胸つかえ、胃弱、栄養障害、栄養補給、妊産婦・授乳婦・虚弱体質者の栄養補給
【用法・用量】 1日3回食後に服用。1回量=15歳以上10錠、11歳以上15歳未満8錠、7歳以上11歳未満5錠、5歳以上7歳未満3錠(5歳未満は服用を見合わせる)
【乾燥ビール酵母の主要成分】 ビタミン――ビタミンB1
      ビタミンB2
      ビタミンB6
      ニコチン酸
      葉酸
      パントテン酸
      イソシトール
      ビオチン
      コリン

アミノ酸――リジン
      イソロイシン
      ロイシン
      メチオニン
      フェニルアラニン
      スレオニン
      トリプトファン
      バリン
      シスチン
      チロシン
      ヒスチジン
      アルギニンアラニン
      アスパラギン酸
      グルタミン酸
      グリシン
      プロリン
      セリン

ミネラル――カルシウム
      鉄
      カリウム
      マグネシウム
      ナトリウム
      リン
      銅
      亜鉛
      マンガン

核酸(RNA、DNA)

食物繊維

総グルタチオン
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●かっこんとう・えきすかりゅう・S
葛根湯エキス顆粒S

カネボウ薬品株式会社



●コッコアポ(肥満症・便秘薬)と並ぶ看板商品。感冒、肩こりなどに使われる葛根湯のエキス製剤。
【薬品名】 「葛根湯エキス顆粒S」
【包装と小売価格】 9包入--1,380円、12包入--1,800円
【成分・分量】
1日分3包(1包3g)中
葛根湯エキス粉末------------------------3,600mg
カッコン--------6g
マオウ----------3g
タイソウ--------3g
ケイヒ----------2.25g
シャクヤク------2.25g
カンゾウ末------1.5g
ショウキョウ----0.75g
------より抽出
【効能・効果】 感冒、鼻かぜ、頭痛、肩こり、筋肉痛、手や肩の痛み
【用法・用量】 1日3回食前または食間に水または白湯にて服用

(成人)15歳以上------1回1包
15歳未満7歳以上------1回2/3包
7歳未満4歳以上------1回1/2包
4歳未満2歳以上------ 1回1/3包
2歳未満------------ 1回1/4包以下
●処方の解説 【葛根湯】──
 感冒の薬として有名だが、流感、大腸炎、赤痢、結膜炎、角膜炎、中耳炎、外耳炎、鼻炎、副鼻腔炎、肩こり、五十肩、神経痛、じんましんなどに用いられる。筋肉の過度の緊張を去り、血管を拡張して、血行をさかんにし、発汗、利尿作用がある。
 胃腸の弱い人や筋肉の弛緩している人に用いると、脱力感が来たり、食欲を減退することがある----(「漢方診療医典」より)
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●きだにじつぼさん
喜谷實母散

株式会社キタニ

●なんと発売開始は、今から約280年前の1713年。太平洋戦争のときに一時生産が止まった以外は、ずっと売り続けられた「伝承薬」だ。総合的な女性薬として古くから庶民に親しまれてきた実績と伝統で、平成の時代を迎えたいま、再度見なおされはじめた。
【薬品名】 婦人薬「喜谷実母散」(きだにじつぼさん)
【包装と小売価格】 5包入--950円、10包入--1700円、30包入--4350円
【成分および分量】
1包--11.25g中
(日局)トウキ--------2.25g
(日局)センキュウ----2.25g
(日局)センコツ------1.12g
(日局)モッコウ------1.12g
(日局)ケイヒ--------0.94g
(日局)ビンロウジ----0.94g
(日局)ビャクジュツ--0.75g
(日局)オウゴン------0.75g
(日局)チョウジ------0.56g
(日局)オウレン------0.38g
(日局)カンゾウ------0.19g
【効能または効果】 更年期障害、血の道症、月経不順、冷え症およびそれらに随伴する次の諸症状:
月経痛、腰痛、頭痛、のぼせ、肩こり、めまい、動悸、息切れ、手足のしびれ、こしけ、血色不良、便秘、むくみ
【用法・用量】 ●大人1日1包を次のようにして4回服用
1回目及び2回目は、約1合(180ml)の熱湯を加えて振り出し、朝昼の食前に温服する。
3回目及び4回目は水1合5勺(270ml)を加え半量に煎じつめたものを夕食前及び就寝前に分けて温服する。
【注意事項】 使用上の注意を厳守すること
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●がろーるまっくSかりゅう
ガロールマックS顆粒

日水製薬株式会社

●オウゴン・オウバク・オウレンの三黄の働きで胃粘膜の炎症を抑え、胆汁末・ウルソデスオキシコール酸が胃の働きを回復。人参・桂枝が消化機能を高める。
【薬品名】 「ガロールマックS顆粒」
【包装と小売価格】 10包--950円、18包--1,500円、36包--2,700円
【成分・分量】
(3包:4.5g中)
オウゴン末----------300mg
オウバク末----------300mg
オウレン末----------150mg
ニンジン末----------120mg
カンゾウ末----------210mg
ケイヒ油------------15mg
胆汁末--------------300mg
アルジオキサ--------120mg
ウルソデスオキシコール酸----------------------45mg
ジヒドロキシアルミニウムアミノアセテート------600mg
香料
【効能又は効果】 もたれ(胃もたれ)、飲み過ぎ(過飲)、はきけ(むかつき、胃のむかつき、二日酔・悪酔のむかつき、嘔気、悪心)、胸やけ、胃部・腹部膨満感、食欲不振(食欲減退)、消化不良、胃弱、食べ過ぎ(過食)、胸つかえ、嘔吐、消化促進
【用法・用量】 1回1包--1日3回 食前または食後に服用
【特長】 神経性胃炎、ストレス性胃炎、胃の炎症がある場合の症状に特に有効とされる。姉妹品に「ガローマックS」など。
●生薬の解説 ●胆汁末──
豚牛胆。熊の胆(熊胆=ゆうたん)は胃腸の万能薬として知られるが、熊類はワシントン条約で狩猟が禁じられているため、その代用品。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●とうかいさん
糖解散

マヤドー薬販株式会社

●血糖降下作用を有する生薬を主成分とした「糖尿病」のみの専門治療薬。SU剤(スルホニル尿素剤)のようにインスリンの分泌を促進して、血糖値を下げるのではなく、体内の末梢および肝臓における糖の利用を促進し、血糖値をコントロールする。
【薬品名】 「糖解散(とうかいさん)」
【包装と小売価格】 60包入--6800円、90包入--9600円
【成分・分量】
(1包2.0g)20包中下記生薬より製したエキス35.0gを含有する。
バクモンドウ----12.0g
カッコン--------12.0g
チモ------------10.0g
ブクリョウ------12.0g
カンゾウ-------- 6.0g
ニンジン-------- 8.0g
ジオウ----------12.0g
カロコン--------12.0g
ゴミシ---------- 6.0g
タラ根----------10.0g
【効能・効果】 糖尿病
【用法・用量】 通常1回1包、1日3回食間に服用。
【注意事項】 「使用上の注意」をよく読み正しく使用。
【特色】 体質改善による血糖値のコントロールと自覚症状の軽減を目指す糖尿病の専門薬なので、糖尿病の段階的治療法である(1)食事療法・運動療法、(2)経口血糖降下剤、(3)インスリン製剤、のすべての段階においても使用可能。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



●たいつこうなんこう
タイツコウ軟膏

メルスモン製薬株式会社

●1000年前、中国の宋の時代の薬物書「太平恵民和剤局方」に記載の神仙太一膏(しんせんたいつこう)を再現。昭和45年9月に発売開始した。赤ちゃんから妊婦、高齢者まで利用できる家庭の常備薬として定着。同社の一般用自社製品ではナンバーワンの売り上げで、年間出荷額は約1億円。
【薬品名】 「タイツコウ軟膏」
【容量と小売価格(消費税別)】 21g包装--1800円、126g包装--9000円
【組成・性状】
100g中
当帰(トウキ)------------1g
桂皮(ケイヒ)------------1g
大黄(ダイオウ)----------1g
芍薬(シャクヤク)--------1g
地黄(ジオウ)------------1g
玄参(ゲンジン)----------1g
白チ(ビャクシ)----------1g
ゴマ油------------------48g
蜜臘(ミツロウ)----------48g
【適応症】 きりきず(切傷)、虫さされ(鮫傷)、とこずれ(褥瘡)、やけど及びその他の肉芽形成(火傷)
【用法】 外用、適量を患部に塗布する。
【使い方のポイント】  患部を清潔にしてから、1日2〜3回皮膚をいためないように静かに塗布。  患部にすりこむのではなく、患部の上に置いておくといった感じ。傷がひどい場合は、患部をつつみこむように厚めに塗るかガーゼに塗って患部にはる。
【注意事項】 「使用上の注意」をよく読み正しく使用。
「使用上の注意」をよく読んでから、服用すること



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