●第4号(1997/2/25)――【10面】ハーブ&アロマテラピー『アロマの研究』
●東邦大学名誉教授 医学博士 鳥居鎮夫氏 1948年名古屋大学医学部卒 1955年東邦大学医学部助授 1972年同教授 1990年同名誉教授 ★大脳生理学の権威として知られる |
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●連載「4」ストレスと香り
ストレスが関係する障害でよくあるものは、月経前症候群、高血圧、頭痛、胃腸障害などですが、こういった症状にはアロマテラピーが非常に有効です。 ある程度のストレスは、いたって健康的ですが、極度のストレスは神経緊張、ホルモン分泌、血圧などのバランスが崩れ、身体症状として現れます。 現代医学では、治療として精神安定剤を投与しますが、その有用性には疑問があります。アロマテラピーは、精神安定剤が処方されるような状態、不安、うつ状態に対する代替療法の一つです。 前回までにお話ししたように、ラベンダーなどストレスを緩和する精油もありますが、特にこだわらなくても、自分が好きだと思う香りを嗅げばリラックスすることが分かっています。 そこで、個々人の好きな香りを特定していく作業が簡単にできるようになると、お店で「自分の香り」を手に入れることができるわけです。 脳波トポグラフィーは専門的な機械なので、誰でもというわけには行きません。そこで、アルファ波の周波数が早くなるか、遅くなるかを見る方法(注1)を考えてみましょう。 好きな香りでは、遅いアルファはが多くなり、嫌いな香りでは早いアルファ波が多くなり、それまでの実験と比較しても、気分の変化を調べるのに、非常に感度がよいことが分かりました。 それでは、なぜストレスを和らげるのに香りが有効なのでしょうか。ここのところはまだよく分かっていません。 酷い怪我をしたり、身体が苦痛を感ずるときに、脳から麻薬物質(注2)が分泌されることは、みなさんもご存じでしょう。 香りの「陶酔感」を引き起こす作用も、この麻薬物質に関係があるのかもしれません。 (つづく) |
2)注2
脳から分泌される麻薬成分を総称して「オピオイド」と呼ぶ。いくつかの種類があり、強い精神的ストレスを継続して受けたとき、身体的苦痛が続いたときなどに、その苦痛を和らげる特定の麻薬物質がそれぞれ分泌される。鍼灸などで、特定の麻薬成分を人為的に分泌させることもある程度可能になっている。
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